創造性への旅:CIIE 2025ケリング・パビリオン

絞り込み
日付
セクション

0 の検索結果0件 ""

    2025年11月21日

    創造性への旅:CIIE 2025ケリング・パビリオン

    —Creativity is Our Legacy—というテーマのもとにデザインされたケリング・パビリオンは、2025年11月5日から10日まで開催された第7回中国国際輸入博覧会(CIIE)において、ケリング・グループの各ブランドが織りなす世界を体験できる没入型の空間です。 

    開放的でありながら、温もりを感じさせる流麗なフォルムのケリング・パビリオンは、自然環境からインスピレーションを得て、グループの生き生きと進化し続ける創造力を映し出します。緩やかな曲線を描く囲いが、それぞれのブランドが独自の世界観とクラフツマンシップを披露する空間を形づくります。一方、曲線的なパネルで際立たせたオープンな展示台は、見る人を惹きつける立体的な展示空間を生み出します。パネルを通して差し込む光と影が、展示物に動きと奥行きを与えています。

     

    パビリオンの建築そのものが、ケリングのサステナビリティへの取り組みを体現しています。モジュール式のプレハブ構造には前年から再利用された素材を50%使用し、家具の一部には、従来のレザーに代わり、植物由来の革新素材を採用しました。この素材は、中国で開催された第2回「ケリング・ジェネレーション・アワード」で最優秀賞を受賞したPEELSPHEREの提供によるものです。

     

     

    受け継がれる伝統の再解釈 

    来場者は自由にパビリオン内を巡り、空間と開放的な眺望を行き来しながら、それぞれの道で新たな驚きと出会います。 

    グッチの空間に足を踏み入れると、メゾンを象徴する「フローラ」モチーフをテーマにした、花々が咲き誇る世界が広がります。ここでは、1950年代と1990年代に制作されたヴィンテージのフローラ柄シルクスカーフ10点が、花のイラストを背景にふわりと浮かび、壁全体がアート作品のように変貌します。

    サンローランの空間では、2025年冬のウィメンズコレクションの2ルックを通じて、シルエットとプロポーションの美学を際立たせます。

    ボッテガ・ヴェネタの空間では、象徴的な「イントレチャート」技法で編み込まれた4点の「カバ」のバッグが、フォルムと質感へのこだわりを映し出します。

    続いてバレンシアガの空間へ進むと、ピエールパオロ・ピッチョーリによる初のコレクションとなる2026年春夏コレクションから5ルックが展示されています。Apple Vision Proによる没入型映像体験によって、まるでショーの最前列に座っているかのような臨場感を提供します。 

    ブリオーニが披露する5点のメンズウエアは、構築美、素材選び、そして完璧なフィット感における卓越した技術を体現しています。こうしたこだわりが、80年にわたりブランドをタイムレスなエレガンスの象徴として支えてきました。

    マックイーンは、繊細なレース、羽根をあしらったドラマティックな装飾、そしてロマンティックなシアーパネルを用いて、より深く演劇的な世界へと誘います。展示された6ルックの中には、2024年のメットガラでラナ・デル・レイが着用した特別な一着も含まれています。このドレスは、シルクダブルジョーゼットとチュールを用いたコルセットスタイルで、ブロンズのハンマー仕上げを施したホーソンの枝をモチーフにした刺繍が手作業で施され、アルベルト・ジャコメッティの彫刻の風合いやフォルムから着想を得ています。

    サヴォワール フェールが体現する美しき表現 

    ジュエリーとテーブルウエアは、伝統と革新の対話をさらに深めます。ブシュロンは「アカント」「フレッシュ デュ タン」「リエール ドゥ パリ」「フジェール」の各コレクションから、自然をモチーフにした4点の「クエスチョンマーク ネックレス」を展示。パリの伝統と、100年以上にわたるメゾンのサヴォワール フェール、そして自然への尽きない探求心が息づく作品です。キーリンは、「Wulu Diamond Lotus」「Wulu Shanshui」「Bamboo Bo Bo」「Xi Xi」のジュエリーセットを展示。中国文化の象徴を、現代ラグジュアリーの視点で再解釈した作品が並びます。 

     

     

    ポメラートは大胆で色彩豊かなハイジュエリーを披露し、ジノリ1735は約300年の陶芸技術が息づく花瓶やティーポットを展示します。 

    このパビリオンは、ケリングのそれぞれのブランドが受け継ぐ卓越したサヴォワール フェールが、ジュエリーやファッションにとどまらず、さまざまなカテゴリーへと美しく昇華されていることを示しています。 

    ケリング ボーテでは、代々受け継がれてきた伝統的な調香技術によるクリードの香水を紹介します。そのすぐそばには、ボッテガ・ヴェネタとともに生み出された8種類のフレグランスが、イタリアンウォールナットのテーブルに美しく並び、物語性に満ち、官能的で奥深い魅力を放ちます。

    さらに、2025年9月に発表されたバレンシアガの新しい香水コレクション10点が、アジア太平洋地域で初披露されました。滑らかで素朴なコンクリートの展示台に置かれ、洗練された世界観を演出します。 

    ケリング アイウエアでは、マックイーン、バレンシアガ、ボッテガ・ヴェネタ、グッチ、サンローランのアイウエアが展示され、それぞれのブランドの美学が反映されたデザインが並びます。さらに、世界的に評価されるアイウエアブランド、リンドバーグとマウイジムのモデルもセレクションに加わり、多様なスタイルが一堂に会します。 

    伝統とテクノロジーの融合 

    ケリング・パビリオンでは、クラフツマンシップの枠を越え、革新性に満ちたデジタル体験が来場者を迎えます。インタラクティブパッドに軽く触れるだけで、パーソナライズされた動画が生成され、ウィーチャットを通じて瞬時に共有が可能に。テクノロジーが、個々の体験をより深く、より豊かに広げます。

     

    さらに、拡張現実(AR)を活用したゲーム、"AR Treasure Hunt"では、来場者がパビリオン内を巡りながら、各ブランドのアイコニックなプロダクトを発見できます。物語性のある体験を通じて、ブランドとのつながりがより深まります。ここでは、テクノロジーが体験を豊かにし、記憶に残る絆を生み出す架け橋となります。 

    戦略的なコミットメント 

    中国国際輸入博覧会(CIIE)への継続的な参加を通じて、ケリングは中国の消費者への揺るぎないコミットメントと、ラグジュアリーにおける文化的対話の重要性への確固たる信念を改めて示しています。 

     

    Luca de Meo, Chief Executive Officer of Kering and Jinqing Cai, President of Kering Greater China

    初日には、ケリングCEOのルカ・デ・メオが来場し、中国の驚異的なダイナミズムと革新の精神に敬意を表し、「中国の先見性と圧倒的なイノベーションへのエネルギー」に触れながら、次のように語りました。「私たちは、貢献するためだけでなく、学び、共有し、協力し、そして共創するためにここにいます」 

    今年、そのビジョンは二つの具体的な取り組みとして形になりました。ケリングは、中国本土のミックス・ライフスタイル・センターにある、チャイナ・リソーシズと提携し、サステナビリティの向上を目指します。さらに、上海ファッションウィークと共同で「Kering CRAFT」プログラムを始動しました。これは”Creative Residency for Artisanship, Fashion and Technology”の略称で、ミラノ、パリ、上海を舞台に、次世代の中国人デザイナーを発掘・支援・育成する、前例のない国際的なレジデンスプログラムです。革新性とクラフツマンシップを融合させ、未来のクリエイティブ人材を加速的に輩出することを目的としています。 

    Kering Highlights ニュースレターを購読する

    言語:

    展示を超える体験へ 

    今年のパビリオンは、単なる展示空間ではありません。洗練された美しさと未来志向の体験が融合し、没入型の世界を生み出しています。ケリングはこの空間を通じて、卓越性、サステナビリティ、そして文化への深いコミットメントを体現し、“Creativity is Our Legacy”という理念のもと、伝統と革新が息づくクラフツマンシップの真髄を来場者に届けます。 

     

    すべての記事を見る