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ケリング・グループ
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2025年9月23日
2025年9月11日、ニューヨーク。マンハッタンの中心部にあるモダニズム建築の天井が高く広がる「The Pool」で開催されたこのディナーは、華やかなレッドカーペットの雰囲気と、ジェンダーに基づく暴力の根絶に取り組む支援者たちの真剣な思いが交差する場となりました。アカデミー賞受賞女優、音楽アーティスト、ファッションデザイナー、メディア関係者らが一堂に会したこの夜は、他に類を見ない特別なディナー、ケリング・ファウンデーションが主催する第4回Caring for Womenディナーでした。
2022年から始まったこのイベントは、ニューヨークの秋のシーズンを彩る注目イベントとして定着しています。ケリング・ファウンデーションが草の根団体への資金支援を目的に立ち上げたこのディナーは、ファッションとカルチャーの著名人たちを共通の目的のもとに集めています。それは、ジェンダーに基づく暴力の根絶と、被害者の支援です。
The Caring for Women Dinner
ケリング傘下のブランドやラグジュアリー業界の著名企業がテーブルを囲み、唯一無二のアイテムや体験のオークション、心を動かすスピーチや特別なパフォーマンスが披露されるこの夜。すべては、行動を促す強力なきっかけとなるよう企画されています。昨年は約300万ドルの寄付が集まりましたが、今年はさらに多くの支援を目指しました。結果として、450万ドルが集まり、4つの団体に寄付されることとなりました。
ケリング・アメリカの責任者として在任中にこの取り組みを立ち上げた、ケリング チーフ・ブランド・オフィサーのローラン・クラカンは、こう語ります。「Caring for Women ディナーは、共通の目標に向かって皆が集い、できる限り多くの外部パートナーを巻き込む機会です。女性や子どもに対する暴力は世界的な問題であり、個人の行動を超えた取り組みが不可欠です」
サルマ・ハエック・ピノーとフランソワ=アンリ・ピノーが共同ホストを務めたこのイベントには、今年も豪華なゲストが集まりました。グループ傘下のブランド——グッチ、サンローラン、ボッテガ・ヴェネタ、バレンシアガ、ブシュロン、ポメラート、ジノリ1735——に加え、映画、音楽、アート界の著名人が支援を表明。ジェシカ・チャステイン、コールマン・ドミンゴ、ドロレス・ウエルタ、マドンナ、デミ・ムーア、ジュリアン・ムーアらがイベントの企画にも携わりました。
多様なゲストの顔ぶれは、Caring for Women ディナーが目指す理念を体現しています。それは、創造的な分野と社会活動の世界、華やかさと草の根の活動をつなぐことです。過去には、ヨルダンのラーニア王妃、オプラ・ウィンフリー、シンディ・シャーマン、ゾーイ・クラヴィッツ、ドナテラ・ヴェルサーチ、ナオミ・ワッツ、キム・カーダシアン、ローレン・サンチェスらが参加。2024年には、ヴィオラ・デイヴィスによる力強いスピーチと、シンガーソングライターRayeのパフォーマンスが印象的な夜となりました。
“Caring for Women ディナーは、ケリング・ファウンデーションの使命を広く伝える貴重な機会であり、ジェンダーに基づく暴力の被害を受けた女性たちを支援する草の根団体の重要な活動を紹介する場でもあります。今年集まった資金は、女性たちが経済的自立を達成するための支援に活用されます。これは自由への大きな一歩です」”
オークションは、この夜のハイライトのひとつです。オートクチュール、アート作品、アーティストやデザイナーによる特別な体験などが出品され、それぞれの落札は、傍観ではなく行動を選んだ象徴的な一歩となりました。集まった450万ドルは、ケリング・ファウンデーションが選定した4つの団体の活動支援に充てられます。
2008年の設立以来、ケリング・ファウンデーションは、専門団体の支援、被害者が安心して働ける環境づくり、そして社会全体への啓発活動など、複数の分野で取り組みを続けてきました。韓国、フランス、イタリア、アメリカ、メキシコ、イギリスなどで地域に根ざした活動を展開しながら、意識と行動の根本的な変革、という世界規模の目標の達成を目指しています。
「女性と子どもがジェンダーに基づく暴力のない世界で生きられるようにするためには、被害者が自立し、安全に人生を再構築できるよう、必要な資源と支援を提供することが不可欠です」
フランソワ=アンリ・ピノー(ケリング会長兼CEO/ケリング・ファウンデーション会長)
夜が更けるにつれ、ゲストたちの間には共通の思いが広がります。それは、単なるガラ・ディナーを超える体験をしたという実感です。ジュエリーの輝きやドレスの華やかさの中に、Caring for Womenがラグジュアリー業界の社会的変革への力となり得ることを証明しました。
世界では、3人に1人の女性が身体的または性的暴力を経験しています。影響力のある人々の力を結集することは、今まで以上に重要です。ニューヨークでの特別な一夜、ゲストたちの装いの美しさを凌いでいたのは、希望と安心を必要とする人々への真摯な思いと行動でした。
Sanctuary for Families
ニューヨークで家庭内暴力、人身売買、その他のジェンダーに基づく暴力の被害者支援を行う団体の中でも、最も信頼される組織のひとつです。医療、心理、法律、経済面での支援を通じて、数千人の自立と安定を後押ししています。今回の寄付金は、持続可能な生活可能賃金の仕事につながるトレーニングや支援サービスに活用されます。
FreeFrom
クィア(性的少数者)、トランスジェンダー、BIPOCによって運営されるFreeFromは、経済的自由と安全を通じてジェンダーに基づく暴力の根絶を目指しています。寄付金は、起業や生活可能賃金の仕事を通じて被害者の経済的自立を支援するソーシャル・エンタープライズ「GIFTED」に充てられます。
Violence Intervention Program
1984年に設立されたこの団体は、ラテン系アメリカ人女性の家庭内暴力や性的暴力の被害者支援に特化しています。意識啓発活動に加え、ビジネス開発やマーケティングのワークショップを提供し、被害者が自立した未来を築くための支援を行っています。
Equality Now
女性と少女に対する差別をなくし、真のジェンダー平等を実現するための法的・制度変革を目指す国際人権団体。今回の寄付金は、ラテンアメリカにおけるチェンジメーカーのネットワーク強化、法的支援、被害者支援の拡充に活用されます。