自然再生基金プロジェクト

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自然再生基金プロジェクト

「自然再生基金」(Regenerative Fund for Nature)は、世界各地の有望な環境再生型農業のプロジェクトを支援し、従来の形式から再生型農業への転換を促進しています。ファッション業界のサプライチェーンにおいて、作物や放牧地の面積を100万ヘクタールに広げることを目指しています。この取り組みは、2021年にケリングとコンサベーション・インターナショナルによって立ち上げられ、2023年にはインディテックスも参加しました。この基金は、持続可能かつ再生可能な未来の実現を支える、革新的な資金調達の仕組みでもあります。

アルゼンチン
インド
ウガンダ
スペイン
パキスタン
フランス
モンゴル
南アフリカ

今回の取り組みを通して、ケリングとインディテックスは、気候や地球に大きな影響を与える既存の農法から、自然を回復し、気候変動を緩和する再生可能な農法へ移行する農家を、資金面で支援することを目的としています。本基金は現在、レザー、コットン、ウール、カシミアに焦点を当てています。

 


2024年末時点で、「自然再生基金」が支援するプロジェクトは、いずれも多様性に富み、それぞれが革新的なアプローチを示している点で際立っていました。全体では、8か国で13のプロジェクトが展開され、対象面積は110万ヘクタールに及び、直接・間接的に影響を受けた関係者は10万5千人にのぼります。

 


この取り組みの規模は、自然環境を守るために具体的な行動を積み重ねるケリングの姿勢を示すものであり、「創造性」「サステナビリティ」「ビジネス」の各側面において、世界で最も影響力のあるラグジュアリー・グループを目指すという、私たちの志を映し出しています。

 

 

以下のプロジェクトの詳細については、「2024年 自然再生基金報告書」をご覧ください。
 

現在のプロジェクト

再生型・野生動物共生型の放牧管理

地域:アルゼンチン・パタゴニア

 

対象原材料:羊毛(ウール)、グアナコ繊維

 

2022年から2024年にかけて、「自然再生基金」の支援のもと、WCS(野生生物保護協会)は30万ヘクタール以上の地域で、現地コミュニティと連携しながら、再生型の放牧管理への移行を進めました。番犬による捕食者対策などの伝統的手法と、カーボンクレジット制度などの新しい仕組みを組み合わせることで、持続可能な成果につながっています。

 

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カルデナル地域での牛肉生産の改善

地域:アルゼンチン・ラパンパ州カルデナル

 

対象原材料:牛革


2024年、WCSとWildlife Friendly Enterprise Networkは、27の牧場と連携し、野生動物との共生に配慮した再生型の牛肉生産を推進するプロジェクトを開始しました。

 

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グランチャコでのシルボパストラル放牧システム

地域:アルゼンチン・グランチャコ

 

対象原材料:牛革


FSLA(ラテンアメリカ連帯財団)がアルゼンチンで初めて取り組む牛革プロジェクトは、グランチャコ生物群系において、クレオール系および先住民の小規模な畜産農家と協力して進められています。2022年に「自然再生基金」の支援を受けて開始されたこのプロジェクトでは、樹木・飼料・家畜を統合した「再生型シルボパストラル生産モデル」を導入し、広域放牧の持続可能性を高めるとともに、劣化した土地の回復と安定した生計の確保を目指しています。地域に適した革新的な手法と拡張可能なモデルを組み合わせ、再生型畜産管理への変革的なアプローチを先導しています。

 

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再生型畜産センターの設立

地域:アルゼンチン・グランチャコ(モリジョ)

 

対象原材料:牛革


2024年に開始されたFSLAの第2フェーズでは、実証農地や技術支援、持続可能な収益モデルを備えた「再生型畜産センター」を設立し、長期的な支援体制の構築を進めています。

 

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再生型農業と社会的成果

地域:フランス・ケルシー

 

対象原材料:羊革


「自然再生基金」は、Epiterreプロジェクトを立ち上げ、生態系と社会におけるポジティブな成果の創出に取り組んでいます。飼料作物の多様性を高めることで、生物多様性の保全や環境改善のメリットを広めることを目的としています。詳しくはこちらをご覧ください。

 

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綿農家のオーガニックおよび再生型農業への転換

地域:インドのマディヤ・プラデーシュ州、オディシャ州、ラジャスタン州、グジャラート州

 

対象原材料:コットン


2022年、「自然再生基金」は、オーガニック・コットン・アクセラレーター(OCA)との初のプロジェクトを立ち上げ、インドの4州において2,000人のコットン農家がオーガニック農業へ移行することを支援しました。このプロジェクトは、認証の提供、非GMO種子へのアクセス、報告支援、データの検証などを行う実施パートナーによって支えられています。

 

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マディヤ・プラデーシュでの拡大プロジェクト

地域:インドのマディヤ・プラデーシュ州、オディシャ州、ラジャスタン州、グジャラート州

 

対象原材料:コットン


2023年、OCAのプロジェクトはマディヤ・プラデージュ地域で拡大され、25,600人の農家を対象とする目標が設定されました。このプロジェクトでは、OCAの「ファーム・プログラム」を活用し、農家への直接調達モデルと技術支援を組み合わせることで、オーガニック・コットンの栽培と安定した市場へのアクセスを支援しています。また、カーボンクレジット支払いのためのバイオ炭インセッティングの試験導入、地域資源を活用したバイオ系農薬の使用、食料作物の間作による収入の多様化、生物多様性や土壌の健康の改善など、革新的な技術の導入も進められています。

 

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野生動物共生型認証コットン生産

地域:インド・サトプラ=ペンチ回廊

 

対象原材料:コットン


Wildlife Friendly Enterprise Networkは、COFEおよびWWFインドと提携し、サトプラ=ペンチ・タイガー回廊において、地域経済の基盤であるコットン農業を、Wildlife Friendly®繊維認証と再生型農業の導入によって変革しています。2024年8月に開始された初のプロジェクトでは、複数の絶滅危惧種が生息するサトプラとペンチのトラ保護区を、農地と森林が入り混じるモザイク状の土地を通じてつなぐ回廊の形成に焦点を当てています。この取り組みは、人間と野生動物の衝突を減らし、地域の生計の向上を目指しています。

 

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モンゴルの放牧地の再生

地域:モンゴルのウムヌゴビ、バヤンホンゴル、アルハンガイ、ドンドゴビ、ヘンティ

 

対象原材料:カシミア


2022年、「自然再生基金」はGood Growth Companyと提携し、モンゴルにおける土地再生計画の策定に取り組みました。このプロジェクトでは、モンゴルの5地域にある11のコミュニティと協力し、357,817ヘクタールにわたる過放牧の削減を目指しました。初期の成果として、先住民の遊牧民コミュニティが、自らの生計を支える生態系を守るために必要な道具と知識を備えることの重要性が示されました。また、第1フェーズでは、繊維以外の複数のバリューチェーンの開発を通じて、収入の安定性に取り組むことが、過放牧の抑制と再生の加速において重要であることも明らかになりました。プロジェクトの資金提供は2024年に終了しましたが、長期的な可能性を評価するため、さらに1年間延長されています。

 

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再生型農業の実践

地域:パキスタンのパンジャブ州、シンド州

 

対象原材料:コットン


パキスタンでは、「自然再生基金」の投資により、オーガニック・コットン・アクセラレーター(OCA)がパンジャブ州およびシンド州において、慣行的なコットン農家および生産者を再生型農業へ移行させる取り組みを進めています。このプロジェクトは、農家が現場での変化に伴うリスクを軽減できるよう、対象を絞った支援金の支給を通じて、2023年に開始されました。

 

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動物福祉の向上と牧畜民の市場アクセス改善

地域:南アフリカ・東ケープ州

 

対象原材料:羊毛(ウール)


2021年から2023年にかけての初期フェーズを経て、コンサベーション・サウスアフリカは、南アフリカ・東ケープ州のウムジンヴブ川上流および中流域にある6つの放牧協会と協力し、農家が羊毛のバリューチェーンに積極的かつ収益性のある形で参加できるよう支援しています。このプロジェクトの主な目的は、約12,000ヘクタールの土地において、効果的な再生型農業を実践しながら、「責任ある羊毛基準(RWS)」の導入を進めることです。また、農家が従来の仲介業者を介さず、BKB Pty(南アフリカの羊毛取引企業)を通じて市場に直接アクセスできるようにすることで、牧畜民の収入向上を目指しています。

 

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生計の向上とイベリア半島の放牧生態系の改善

地域:スペイン・イベリア半島

 

対象原材料:山羊革


2022年から2024年にかけて、「自然再生基金」の支援を受けて実施された「イベリア放牧による生物多様性プロジェクト」では、スペイン・イベリア半島にある8つのパイロット農場で、放牧を通じた自然環境の保全と農家の暮らしの安定に向けた取り組みが行われました。第1フェーズは2024年に終了し、再生型の放牧モデルが、自然価値の高い地域の保全や、活動の経済的な持続可能性を高めるための有効な手段となり得ることが示されました。ただし、こうした取り組みを継続していくためには、さらなる時間と投資が必要とされています。2024年に開始されたFundación Global Nature(FGN)による第2フェーズでは、スペインの主要地域(エストレマドゥーラ州、カスティーリャ・ラ・マンチャ州、バレンシア州、カスティーリャ・イ・レオン州)にある15のパイロット農場を対象に、以下の目標に取り組んでいます:自然がもたらす価値(生態系サービス)の定量化、動物福祉の向上、化学資材の使用削減。さらに、再生型レザーのバリューチェーンの構築、トレーサビリティの強化、地域ネットワークを活用した再生型農業の普及にも力を入れています。この第2フェーズでは、土壌の健康、生物多様性、そして農家の生計の向上に引き続き重点を置いています。

 

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コットン収量の向上と人間・野生動物の衝突の軽減

地域:ウガンダ・キデポ

 

対象原材料:コットン


2024年夏、「自然再生基金」の投資により開始されたアフリカ野生動物財団(AWF)のプロジェクトは、合成資材の使用を減らし、野生動物の移動回廊を整備することで、人間と野生動物の衝突を軽減しながら、土壌の健康と作物の収量の改善に取り組んでいます。

 

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