「ウーマン・イン・モーション」はサビーヌ・ヴァイスの功績を称え続けます

サビーヌ・ヴァイス、「ウーマン・イン・モーション」とアルル国際写真フェスティバル

2019年、ケリングはアルル国際写真フェスティバルと提携し、「ウーマン・イン・モーション」を写真祭の世界へ広げました。これにより、女性写真家に光を当てることを目的とした「ウーマン・イン・モーション」フォトグラフィー・アワードが創設されました。
2020年、スイス系フランス人写真家のサビーヌ・ヴァイスが2人目の受賞者に選ばれました。1924年にスイス・ヴァレー州で生まれたヴァイスは、写真史において特別な存在です。写真界のヒューマニズム派として残る最後のひとりとして、サビーヌ・ヴァイスの作品は、人々の日常生活を描写し、その感情を捉えることに重きを置いています。
彼女は60年近くにわたり、『ヴォーグ』、『ニューヨーク・タイムズ』、『ライフ』、『エスクァイア』などのルポルタージュ、ポートレート、ファッション撮影、広告写真などを手がけました。1950年代初頭には、ロベール・ドアノーの協力を得て、フォトエージェンシーのラフォ通信社に参加し、シカゴ美術館での展覧会をはじめ、彼女の作品は瞬く間にアメリカで認められるようになりました。
 

「ウーマン・イン・モーション」ポッドキャストの世界

サビーヌ・ヴァイスは授賞式の間、文化や芸術における女性の表現についての議論を盛り上げるため、「ウーマン・イン・モーション」ポッドキャストにも登場しています。ジェラルディーヌ・サラティアとのインタビューでは、彼女が写真に魅了されたごく初期の頃についてや、フランスと海外でのキャリア、そして1960年代には男性優位と考えられていた分野で女性として直面した課題について語りました。ぜひご視聴ください。

「ウーマン・イン・モーション」ポッドキャストの他のエピソードはこちらからお聴きください
 

「Elles X パリ・フォト」展でのサビーヌ・ヴァイス作品の披露

2020年、ケリングはフランス文化省主催の「Elles X パリ・フォト」写真展を支援するため、パリ・フォトと提携しました。毎年ル・グラン・パレで開催されていた写真展の2020年の開催中止を受けて、ウェブサイトを通じて写真展のデジタル版が制作されました。そこでは、サビーヌ・ヴァイスを含む30人の写真家が、女性アーティストとしての地位、活動家としてのコミットメント、インスピレーションの源についての見解を語っています。
 

エリゼ写真美術館にてサビーヌ・ヴァイス生誕100周年を記念

2024年6月22日から9月29日まで、スイス・ローザンヌのエリゼ写真美術館はサビーヌ・ヴァイスの作品群を展示します。ケリングの支援によるこの展覧会では、造形作家のナタリー・ブッテを招き、スイス系フランス人アーティスト、ヴァイスの写真と対話します。

2017年、サビーヌ・ヴァイスはエリゼ写真美術館を自身のアーカイブの保管場所に選びました。このトリビュート展では、美術館のコレクションに寄贈された20,000点のネガと7,000点のコンタクトシート、2,700点のヴィンテージ・プリント、2,000点のモダンプリントとスライド写真、3,500点のワークプリントに加え、ナタリー・ブッテの創作活動にインスピレーションを与えた付属資料が展示されます。ナタリー・ブッテは、写真家ヴァイスのスタジオワークに焦点を当て、選ばれたイメージに関連した文章が書かれた紙片を切り取りました。そうすることで、サビーヌ・ヴァイスからの引用が組み合わされ、オリジナルの写真が再構築される仕組みです。